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ジャケツイバラ科 Caesalpiniaceae

 ジャケツイバラ科は156属約3000種を含む。マメ科とネムノキ科の祖先で、バラ目から生まれたと考えられている。雄しべと雌しべが突き出し、大きく開いた花をつける。旗弁もそれほど目立たず、むしろバラ科の花のように見える。マメ科に分類されることも多いが、クロンキスト分類体系ではジャケツイバラ科とする。


 Afzelia アフゼリア属


Afzelia quanzensis ポッド・マホガニー
Afzelia quanzensis
英名(Common Names):Pod Mahogany, Lucky Bean Tree
1981年 ジンバブウェ


 Baikiaea バイキエア属


ローデシアンチーク
Baikiaea plurijuga
英名:Rhodesian Teak, Zambezi teak, Zambezi Redwood, Umgusi, Mukushi (ローデシア)
アンゴラ、ボツワナ、ナミビア、ザンビア、ジンバブエなど南部アフリカに分布。

ローデシアンチーク Baikiaea plurijuga ローデシアンチーク Baikiaea plurijuga
1976年 ボツワナ         1976年 ザンビア
ローデシアンチーク Baikiaea plurijuga
1976年 ローデシア


 Bauhinia ハカマカズラ(バウヒニア)属
 世界の熱帯、亜熱帯を中心に約250種が分布。日本にはハカマカズラ Bauhinia japonica 1種のみが自生する。葉は先端部で2裂し、夜間は2裂片が合わさり、葉を閉じる。熱帯地域では街路樹、庭園樹などとして広く栽培される。蕾は食用、若葉は咳止め、葉を家畜の飼料とする。


バウヒニア・モナンドラ(セント・トーマス・ツリー)
Bauhinia monandra
英名:Napoleon's plume, Orchid Tree, Pink Bauhinia, Pink Butterfly Tree, St. Thomas-tree
 熱帯アメリカ原産。高さ6〜9m。長さ17〜23cmの大型の豆果をつける。
バウヒニア・モナンドゥラ Bauhinia monandra Bauhinia monandra
1976年 モントセラト 2000年 ピトケアン島


バウヒニア・モナンドラ 葉の写真(京都府立植物園 2006年10月15日)



フイリソシンカ
Bauhinia variegata

英名:Mountain Ebony, Orchid Tree
東南アジア原産。観賞用に熱帯地域で植栽される。中国南部では花を「老白花」と称して肝炎、肺炎などに用いる。
フイリソシンカ Bauhinia variegata フイリソシンカ Bauhinia variegata
1983年 ピトケアン島 1983年 ピトケアン島


フイリソシンカ Bauhinia variegata フイリソシンカ Bauhinia variegata
1971年 コンゴ(旧仏領) 1987年 ソロモン諸島

 Caesalpinia ジャケツイバラ(カエサルピニア)属
 世界の熱帯、亜熱帯を中心に100〜200種が分布。日本には4種が自生している。おもに常緑。鋭い刺をもつものが多い。属名はイタリアの植物学者でピサ植物園2代目園長であった Andrea Cesalpino(1519-1603)への献名。


Caesalpinia echinata
1990年 ブラジル
ブラジルボク
(フェルナンブコ・ウッド, ペルナンブコ・ウッド, パウ・ブラジル)
Caesalpinia echinata
英名:Brazil Wood, Pernambuco Wood, Pau-Brasil

 もともとはインド、マレーシア原産の近縁種スオウの材をブラジル(Brasile)とよんで染料(赤色)に用いたが、1540年にポルトガル人により南米で本種が発見されてからは、本種がブラジルボクと呼ばれるようになり、本種の生えている地方をブラジルと呼ぶようになった。ブラジルの国名はこの木にちなむ。なお、ブラジルの名称はポルトガル語の Brasa(燃えるように赤い)から。
 バイオリン(ヴァイオリン)の弓材としても知られる。


 Cassia ナンバンサイカチ属
 約30種が熱帯を中心に分布。Cassia はかつてはカワラケツメイ属とされたが、現在ではこの属をカワラケツメイ属、ナンバンサイカチ属、センナ属に分け、Cassia はナンバンサイカチ属の属名となっている。
美しい花をつける種が多く、公園樹などに利用される。


ハナセンナ
Cassia alata
英名:Ringworm senna
 西インド諸島原産。観賞用あるいは庇陰樹(ひいんじゅ)として各地で栽培される。葉は駆虫、神経性皮膚炎、皮膚病などにも利用される。
Cassia alata Cassia alata
1998年 シンガポール 1988年 ガボン




ナンバンサイカチ Cassia fistula
英名:Golden Shower Tree
 熱帯アジア原産の高木(約10m)。世界の熱帯、亜熱帯で広く植栽されている。
Cassia fistula ナンバンサイカチ ナンバンサイカチ Cassia fistula
1967年 ラオス 1987年 ソロモン諸島


ナンバンサイカチ Cassia fistula Cassia fistula
1974年 タイ 2004年 ニカラグア


ナンバンサイカチ(C. fistula)写真(京都府立植物園 2006年10月15日)



Cassia grandis モモイロナンバンサイカチ
Cassia grandis
英名:Pinc Shower, Horse Cassia
熱帯アメリカ原産の半常緑木。
1969年 ベネズエラ




ジャワセンナ Cassia javanica ジャワセンナ(コチョウセンナ)
Cassia javanica
英名:Pink and White Shower Tree
 ジャワ島、スマトラ島原産の高木。高さ15〜20m。乾燥機に落葉。花はピンクから赤、白色へと変化する。若い木には刺がある。豆果は長さ20〜60cmもある。
1976年 モントセラト




ハブソウ(イシャイラズ、オダイシマメ、ドクケシマメ)
Cassia occidentalis
英名:Coffee Senna, Negro Coffee
 熱帯アメリカ原産の一年生草本。高さ約1メートル。葉は互生し、偶数羽状複葉で5〜6対の小葉をもつ。種子を煎った茶が「はぶ茶」で、健胃便通の薬効があるとされるが、現在ではエビスグサの種子が多く用いられているという。葉は強壮、利尿、健胃、解熱、虫下しに、茎と葉からは鎮痛剤や軟膏がつくられる。和名は毒ヘビ(ハブではなく、マムシ)に噛まれたときに、この草の汁をつけて解毒に用いたことによる。また毒虫にも効果があるという。現在では世界各地の熱帯・亜熱帯地域で見られ、琉球諸島、小笠原諸島でも野生化している。英名の coffee senna は、煎った種子をコーヒーの代用としたから。しかしカフェインは含まれていない。
Cassia occidentalis Cassia occidentalis
1988年 ガボン 1990年 セネガル




センナ Cassia senna センナ
Cassia senna
英名:Senna, Alexandrian Senna
アフリカのエジプトやスーダン地方原産の低木。薬用とされ、アレクサンドリア港から輸出された。
葉は偶数羽状複葉で、4〜8対の小葉からなる。小葉は披針形で先はとがる。数個から十数個の黄色の花を総状に咲かせる。雄しべは10本。豆果は扁平で、両端は円みをおびる長方形。
1961年 ガボン




Cassia tora ホソミエビスグサ(コエビスグサ)
Cassia tora
 熱帯アジア原産の低木性草本植物。日本では九州南部や琉球諸島にも帰化している。エビスグサと混同されることが多いが、花柄および果柄がより短い、独特なにおいがあることなどで区別できる。エビスグサ同様、種子は決明子とよばれ、強壮、利尿、緩下、眼病などに用いられ、また同様に「はぶ茶」の原料として利用される。

Cassia tora をエビスグサの学名とする資料もありますが、ここでは一応ホソミエビスグサとしました。
1990年 セネガル


 Delonix ホウオウボク属
 常緑または半落葉の高木。アフリカ、インド、マダガスカルに10種ほど存在。

ホウオウボク Delonix regia
英名:Royal Poinciana, Peacock-Flower, Flamboyant
マダガスカル原産。熱帯各地に街路樹、緑陰樹として広く植えられている。傘状の樹形で、大きな葉をたくさんつけるので、樹下は涼しい。
南太平洋の島々では、種子がネックレスやレイ、女性用の財布やベルトの装飾に使われている。

ホウオウボク Delonix regia ホウオウボク Delonix regia ホウオウボク Delonix regia
1964年 チャド 1967年 ラオス 1994年 アイツタキ
ホウオウボク Delonix regia ホウオウボク Delonix regia Delonix regia
1981年 ドミニカ国 1976年 モントセラト 2004年 ニカラグア


 Distemonanthus ディステモナンツス属
 


Distemonanthus benthamianus アヤン(モビンギ)
Distemonanthus benthamianus
通称名:Movingui (ガボン), Ayan, Nigerian Satinwood
 西アフリカに分布。高さおよそ30メートル。
1967年 ガボン


 Haematoxylon アカミノキ属
 常緑高木。中央アメリカと西インド諸島に2種、ナミビアに1種が知られている。属名は「血の木」を意味し、心材あるいは心材からとる染料の色にちなむ。

ログウッド Haematoxylon campechianum アカミノキ(ログウッド)
Haematoxylon campechianum
英名:Logwood, Campeachy Wood
 メキシコ原産の常緑小高木。染料をとる目的で栽培される。
 「ログウッド」の名は、16世紀以来産地から丸太(log)のままヨーロッパに輸出されていたことによる。
 赤褐色の心材を刻んで室内に積み、水をかけて2〜4週間発酵させたものを煮出して染料を抽出し、60℃以下で濃縮したエキスがヘマトキシリン haematoxylin で、毛、絹、木綿、麻などを染める染剤に用いられる。また顕微鏡用の標本の染色剤として知られる。西インド諸島では重要な蜜源植物。
 こちらは京都府立植物園温室のログウッド(部分)。2006年10月撮影。
1984年 セントルシア


 Parkinsonia パーキンソニア属
 低木または高さ10mほどの高木。約15種が南北アメリカ、南アフリカ、アフリカ北東部の乾燥・半乾燥地域に分布。ジャケツイバラ属に近縁だが、豆果の鞘(さや)が紙質で、脈が縦あるいは斜めに密に走る。


パーキンソニア・アクレアタ
Parkinsonia aculeata
 熱帯アメリカ原産の低木。先端がとげとなる短い葉軸の上に、長さ15〜40cmの羽片(うへん)が垂れ下がる。各羽片には30〜50対の小葉(しょうよう)がつく。豆果は牛の飼料となり、樹皮や葉は滋養強壮に効くという。観賞用、あるいはとげを利用した生垣として植栽される。
パーキンソニア・アクレアタ Parkinsonia aculeata Parkinsonia aculeata
1964年 ニジェール 1991年 バージン諸島




パロヴェルデ Parkinsonia florida パロヴェルデ(ブルー・パロヴェルデ)(Paloverde, Blue Paloverde)
Parkinsonia florida Syn. Cercidium floridum
 カリフォルニア南西部、アリゾナ、メキシコ北西部に分布。樹高5m〜10m。緑色のなめらかな樹皮を持つ。乾期には落葉する。パロヴェルデはスペイン語で「緑の棒」を意味。果実は食用になる。
 1954年にアリゾナ州の木に制定された(州の花はベンケイチュウCarnegiea gigantea)。
1998年 アメリカ


 Peltophorum ペルトフォルム属
 常緑または落葉の高木。アフリカの熱帯サバンナと沿岸の森林、アジア、南北アメリカ、オーストラリア北部にかけて8種が分布。葉は2回羽状複葉。


ペルトフォルム・アフリカヌム Peltophorum africanum ペルトフォルム・アフリカヌム
Peltophorum africanum
英名:African Wattle, Weeping Wattle, Huilboom
 熱帯アフリカ、南アフリカ、ナミビアに自生する半落葉性の樹木。家畜の飼料、家具材、燃料などに利用される。また蜜源植物でもある。
 根は傷、歯、咳止め、妊婦の痛み止めなどの治療に用いられる。かつては樹皮、葉、根が寄生虫の駆除などにも利用された。
 花が美しく、緑陰樹としても用いられる。盆栽などもつくられているようである。
1967年 モーリタニア


Peltophorum dubium ペルトフォルム・ドゥビウム
Peltophorum dubium
1990年 ウルグアイ


コウエンボク Peltophorum pterocarpum コウエンボク(黄炎木)
Peltophorum pterocarpum
英名:Yellow Flame Tree, Yellow Poinciana, Copper Pod Tee
中国名:盾柱木
 高さ15〜25m。傘形の樹冠をつくる。オーストラリア北部、インドネシア、マレー半島、スリランカなどの海岸地域に分布。フロリダ、ハワイなどでは栽培されていたものが帰化。
 熱帯、亜熱帯地域では緑陰樹、街路樹などに利用される。また樹皮は茶色の染料や医薬品に用いられる。
1976年 シンガポール


 Saraca ムユウジュ属
 インドから東南アジアに8種が分布。常緑高木。


ムユウジュの1種 Saraca dives ムユウジュの1種
Saraca dives
 ムユウジュ S. asoca とは種小名が違うが、別種なのかムユウジュの異名なのか詳細は不明。
 ムユウジュ(無憂樹)は高さ8mに達する常緑高木で、インドからミャンマーに自生する。
 伝説ではこの木の下で釈迦が出生したとされ、インドでは聖木として寺院に植えられ、花は仏教の儀式に用いられる。
 材は硬く、建築材・家具材としても用いられる。
1964年 北ベトナム


 Senna センナ属
 約240種が熱帯を中心に分布。


Senna corymbosa ハナセンナ
Senna corymbosaCassia corymbosa
園芸名:アンデスの乙女
2000年 アルゼンチン


 Tamarindus タマリンド属
 アフリカ原産とされる1種のみからなる単型属。属名はアラビア語の「tamar-Hindy(インドのナツメヤシ)」に由来する。


タマリンド
Tamarindus indica
英名:Tamarind, Indian Date
中国名:酸豆
 高さ20mを超える常緑高木。原産地は熱帯アフリカと考えられている。葉は淡緑色の偶数羽状複葉。花は直径約2.5cm。花弁はクリーム色で脈が赤い。豆果は長さ10〜20cm。種子を包む果肉は食用にされる。特にその強烈な酸味が重宝されているようである。その他、葉、花、若いさやなど、ほとんどの部分が食用、薬用に利用される。また材は輪切りにしてまな板などに、樹皮は黄色の染料となる。公園樹や街路樹としても利用される。
タマリンド Tamarindus indica Tamarindus indica
1976年 モントセラト 1990年 セネガル




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