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ニクズク科 Myristicaceae

世界の熱帯に約16属400種が広く分布。おもに低地の熱帯多雨林に生育する。常緑の小高木から高木。雌雄異株。花は3数性。ひも状の仮種皮が種子をおおう。濃赤色の乳液を出す。バンレイシ科と近縁と考えられている。

 Myristica ニクズク属 (Nutmeg)
 インドから東南アジア、オーストラリア北東部に約70種が分布。常緑高木。

ニクズク(肉豆蒄、肉荳蒄)
Myristica fragrans (Syn. M. moschata, M. officinalis, M. aromatica
英名:Common Nutmeg, Banda Nutmeg
中国名:肉荳蒄
 モルッカ諸島原産の常緑高木。低地の熱帯多雨林に生育する。高さ10〜20m。雌雄異株。香辛料のナツメグとメース(mace)を採るために栽培される。果実が熟すと、フィジー切手の図のように裂開し、中から赤い仮種皮(かしゅひ)に覆われた黒い種子があらわれる。この種子(仮種皮を除いたもの)がナツメグ、赤い仮種皮がメースで、ともに香辛料として利用される。また種子は消化不良、健胃など薬用としても利用される。
 コショウ、シナモン、チョウジとともに四大スパイスのひとつで、15〜16世紀の大航海時代には重要な交易品のひとつだった。日本には1848(嘉永1)年に長崎へ生きた植物が輸入されたが、経済栽培には到っていない。
 属名はギリシャ語 myristicos (芳香のある軟膏または香油)からきた名で、香料として使われることによる。なおナツメグの名は香辛料にも植物自体にも用いられる。
ニクズク Myristica fragrans
2002年 フィジー
Myristica fragrans
1995年 モーリシャス


 Pycnanthus ピクナンツス属

Pycnanthus angolensis ピクナンツス・アンゴレンシス(イロンバ)
Pycnanthus angolensis
通称名:Ilomba
 西アフリカに分布。40mに達する常緑高木。
1967年 ガボン

 Virola ウィロラ属
 中央アメリカと南アメリカに45種ほどが見られる。乳液や樹脂は幻覚誘発剤となることが報告されている。


Virola surinamensis
ウィロラの1種
Virola koschnyi
1972年 英領ホンジュラス
ウィロラ・スリナメンシス
Virola surinamensis
1980年 ガイアナ



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