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ゴマ科 Pedaliaceae

旧熱帯の乾燥地帯を中心に12属50種〜20属80種が分布する。ノウゼンカズラ科(Bignoniaceae)に近縁。

  Sesamothamnus セサモタムヌス属

Sesamothamnus lugardii セサモタムヌス・ルガーディー
Sesamothamnus lugardii
園芸名:天狗のごますり
 南アフリカ、ジンバブエ、ボツワナなどに見られる。
1983年 ベンダ


  Sesamum ゴマ属
 1年草または多年草で、木本性のものもある。アフリカ、インドからオーストラリアにかけて約30種が分布。そのうち栽培されるのはゴマS. indicum 1種のみ。

ゴマ
Sesamum indicum
英名:Sesame, Beniseed, Oriental Sesame
 高さ1〜2mになる1年草。葉は長楕円形または披針形で長さ約10cm。下部の葉はときに3裂。茎は断面が四角形で軟毛が密生する。夏に白または薄紫の花を開く。花は茎の伸長につれて下から上へ次々と咲く。果実は短円筒形で長さ2.5cm、熟すと裂開し、多数の種子(ゴマ)がこぼれる。種子の色により、黒ごま、白ごま、金ゴマ(黄色)がある。種子は良質の脂肪とタンパク質に富み、中でも含油率は40〜55%で、油脂作物のうち最も高い。ゴマ油は食用の他、灯明用の油としても利用された。また船舶機関冷却用にも使われる。
 野生種の大半がアフリカ大陸に分布するため、アフリカ起源と推定される。その後古代エジプトに導入されるが、そのきっかけはゴマ1粒と、牛1頭との交換だったとか。世界各地には約3000の品種があるといわれる。最大の産地はインドで、中国がそれに続く。両国で世界生産量の約半分を占める。日本でも細々と生産されているが、健康志向の高まりとともに年々輸入量が増え、現在では世界一の輸入国となっている(1994年発行 週刊朝日百科 植物の世界 による)。自給率は0.2%。
 紀元前1世紀頃、張騫(ちょうけん)によって中国にもたらされたとされ、日本へは6世紀ごろ伝来。奈良時代にはすでに重要な作物として栽培されていた。「胡麻すり」「誤魔化し」など、ゴマに関する言葉も多く残されている。俳句の世界では秋の季語として「胡麻刈る」「胡麻殻」などがある。
 ゴマの成長は速く、伊賀の忍者が、日ごとに高くなるゴマの株を飛び越えて跳躍力をつける訓練をしたという逸話はよく知られるところ。
 薬用としては、種子を胡麻子(日本)、芝麻(中国)などとよび、他の生薬と配合して、虚弱体質、病後、便秘などに用いる。また軟膏基剤としても広く利用されている。
 絞りかすも利用価値が高く、飼料、肥料、救荒食などに用いる。
Sesamum indicum ゴマ
1974年 北朝鮮
ゴマ Sesamum indicum
1963年 シエラレオネ
Sesamum indicum
1961年 ソマリア



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