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ウルシ科 Anacardiceae

約80属600種が熱帯、亜熱帯を中心に分布。高木、低木、つる性。樹脂道(じゅしどう)をもつ。葉はおもに羽状複葉、三出複葉で互生するものが多い。

 Anacardium アナカルディウム(カシューナットノキ)属
 熱帯アメリカに約15種が分布。属名はラテン語で「心臓に似た」の意で、果実の形状にちなむ。



カシューナットノキ(マガタマノキ)
Anacardium occidentale

英名:Cashew, Cashew Nut
現地名:Maranon(ニカラグア、コスタリカ、キューバ)
 熱帯アメリカ原産の常緑果樹。樹高約10m。ポルトガル人が自国に持ち帰り広まる。現在はインドが主産地。
 カシューナッツとして市販されているものは、果実の果皮を取り除いた種子を炒ったもの。脂肪やタンパク質に富み、ナッツとしてだけでなく、中華料理などの材料にも使われる。また、花托(かたく)部分は、切手にも描かれているように肥大して赤く熟す。リンゴのような芳香があり、これをカシューアップル Cashew Apple と称し、生で食べたり、ジャムにしたりする。
カシューナットノキ(マガタマノキ) Anacardium occidentale カシューナットノキ Anacardium occidentale Anacardium occidentale
1981年 ドミニカ国 1986年 ニカラグア 1983年 スリナム


 Bouea プラムマンゴー属
 常緑の高木。東南アジアからマレーシア地域に数種が分布する。


Bouea macrophylla アカタネノキ
Bouea macrophylla
一般名:Gandaria
 高さ10〜20mになる小高木。果実は黄または赤色に熟し、生食または調理して利用される。若芽も野菜として使われる。材は重硬で細工用に。
1995年 インドネシア


 Mangifera マンゴー属
 インド、セイロン島から東南アジア、ソロモン諸島まで約40種が分布。野生マンゴー属植物には果実が食べられるものもあるが、酸味が強く、漆かぶれを起こすものが多い。


マンゴー
Mangifera indica
英名:Mango
インドネシア・マレー名:Manga
 ときに高さ40mを超える大木になる常緑高木。インド北部からミャンマーにかけての地域が原産地と推定されるが、現在では世界中で栽培される。4000年以上も前から栽培されていたと考えられ、1000を超す多くの栽培品種がある。マンゴスチン、チェリモヤとともに世界三大美果のひとつ。
 花序は数千個の小花からなる複総状花序。果実は曲玉(まがたま)状、球形に近いもの、細長いものなどさまざまな形のものがある。また松脂のような独特の香りをもつ。熟したものを生食するほか、未熟なものをピクルスなどの料理に用いる。また若い葉や花序も野菜的に利用されることがある。
 こんもりとした樹形は熱帯の公園樹や街路樹としても好まれる。また、ウルシ科植物のため、人によってはかぶれることもある。

 なお、平凡社発行の世界大百科事典、世界有用植物事典などでは「熱帯果実の王女と称される」とあります。ちなみに「熱帯果実の女王」と一般的によばれるのはマンゴスチン Garcinia mangostana (オトギリソウ科 ガルキニア属)の方。
マンゴー Mangifera indica マンゴー花序 Mangifera indica マンゴー Mangifera indica
1990年 バングラデシュ 花序
1981年 サモア
1985年 モントセラト
マンゴー Mangifera indica マンゴー Mangifera indica マンゴー Mangifera indica
1991年 マデイラ 1981年 サントメ・プリンシペ 1997年 日本
Mangifera indica
2002年 インドネシア


■参考写真:マンゴー花序(京都府立植物園 2006年5月1日)


 Pistacia ピスタキア(カイノキ)属
 カナリア諸島、ユーラシア大陸南部、北アメリカに約20種が分布。葉は通常羽状複葉で互生する。花弁がなく、風媒花であることが特徴。おつまみや菓子に利用されるピスタチオもこの仲間。


マスティクス Pistacia lentiscus マスティクス
Pistacia lentiscus
英名:Lentisco, Mastic Tree
 地中海沿岸、アフガニスタン、パキスタン原産。高さ4〜5mの常緑小高木。樹脂を香料にする。
2003年 マルタ


Pistacia vera ピスタチオ(ピスタシオ)
Pistacia vera
英名:Pistachio
 高さ10mに達する落葉高木。中央アジアから西アジア原産。ヨーロッパ南部や米国の温暖な地域で広く栽培される。花は雌雄異株で、葉が展開する前に開花する。葉は産出複葉または単葉。花は風媒花。果実の長さ約2.5cm。種子をナッツとして利用する。
1996年 ソマリア


 Rhus ウルシ属
 おもに落葉の低木〜高木。世界の温帯から亜熱帯まで約200種が広く分布。多くは樹液に触れるとかぶれる。


Rhus lancea ルス・ランケア
Rhus lancea
英名:Karee
アフリカーンス名:Karee or Rooikaree
 高さ7〜8m。南アフリカ原産の常緑高木。花は黄緑色で小さい。
1998年 南アフリカ


 Sclerocarya スクレロカリア属
 


スクレロカリア・ビレア(マルーラ)
Sclerocarya birrea
英名:Marula, Elephant Tree
ズールー名:Umganu
 アフリカに広く分布する高さ約10〜15mの落葉高木。雌雄異株。切手の左下に描かれている花のうち、左の穂状のものが雄花、右が雌花。果実は枝についているときは青くて、地面に落下したあと黄色く熟すらしいのだが、切手には黄色くなった果実が枝についた状態で描かれている(どちらが正しいのだろう)。またこの果実は野生動物も好んで食べるらしい。種子に含まれる油脂(Marula Oil)は化粧品などに利用されているようである。また樹皮はマラリアや虫刺されの治療などに使われるという。また、妊婦に雄株の樹皮を処方すると男の子が生まれ、雌株の樹皮を処方すると女の子が生まれるという俗信もあるようである。
 果実からはワインやリキュールもつくられている(「アマルーラ」など)。
 Argema mimosae (アフリカに棲息する蛾の一種)の食草。
 属名は「堅いナッツ」の意、また種小名はセネガルでのこの植物の呼び名に由来するという。

スクレロカリア・ビレア Sclerocarya birrea Sclerocarya birrea
1978年 スワジランド 1991年 ジンバブウェ


Sclerocarya birrea
2000年 ナミビア


 Spondias タマゴノキ(アムラノキ)属
 約10種がインドからマレーシア地域と熱帯アメリカに隔離的に分布。うち数種が果樹として栽培されている。葉は羽状複葉(うじょうふくよう)で互生(ごせい)。木材としても利用される。属名の Spondias はギリシャ語で「スモモ」の意。果実が似ていることによる。なお日本語属名の「タマゴノキ」はこの属の1種タマゴノキ S. dulcis の種名(和名)でもあるが、オトギリソウ科の植物にも同名の種があり、まぎらわしい。


モンビン(モンビンノキ)
Spondias mombin
英名:Red Mombin, Yellow Mombin, Hug plum, Hog plum
 熱帯アメリカ原産。高さ20m以上になる高木。世界の熱帯各地で栽培されている。果実は酸味が強く、ジャムやゼリーの原料となる。生食もされる。モンビン mombin の名はアメリカ原住民の呼び名に由来。
モンビン Spondias mombin Spondias mombin
2001年 ナイジェリア 1992年 アンゴラ




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